※選択式・社会一般の空欄(A)につきまして
Hの「医療保険」を正解としますと、問題文の次の行の内容(国民健康保険の被保険者が4,100万人に達していた)と合致せず、問題の指示(次の文中の□の部分を選択肢の中の適当な語句で埋め、完全な文章とせよ。)を満たすことができないと考えました。
本来入るべき言葉は、社会保障とか社会保険ではないかと考えたわけですが、その選択肢は見当たらず、医療保険と年金保険が残ったわけです。
選択式問題の性質を考慮に入れ、「正解がないということはない。」という前提に立ちますと、(A)の空欄には、Bの「年金保険」以外には、問題の文章そのものを完成させる要素を持った選択肢は考えられません。
ただし、平均寿命も今と比べて格段に低く、制度的にも網羅されていたとは考えられない状況を考慮に入れた場合、「年金保険」も同様に適切な語句とは言えず、空欄(A)について、「正解なし」と考えるのが適切ではないでしょうか。
古い文献からの引用で、日本語的な意味も考えずに出題したという点を考えますと、この試験のために真剣に1年間頑張ってこられた受験生の気持ちを考えると残念でなりません。
私どもも、さまざまな文献や白書等を検索しております。たとえば、昭和46年の厚生白書のこの記述を出題者はどのように考えられるのでしょうか?
昭和46年厚生白書
http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpaz197101/b0000.html
第2は,国民皆保険の達成である。終戦直後,医療保険の適用を受けていたのは全国民の約2分の1であったが,その後の被用者保険の適用拡大と昭和32年度から進められた市町村公営の国民健康保険の全国普及により,昭和36年4月には皆保険の実現をみた。その後も市町村や地域住民の強い熱意が大きな力となって,給付改善が行なわれてきた。
という記述があります。
この問題に限らず、およそ社労士の知識としての資質とは全く関係がないと思われる出題も見られます。また、論点が1つしかない形での選択式の出題は、運の要素が大変強く出てしまいます。これも適切な試験制度なのでしょうか?
今回のような問題の出題は、やはり客観的に考えて適切とは言えず、主催団体である社会保険労務士試験センターから、何らかの言及があるべきものと考えます。
|